元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法
- 作者: 柴山和久
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2018/11/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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動機
- お金について勉強している一環
- 自己投資と考えていた20代が終わりそうなので資産運用について勉強したかった
感想
ウェルスナビのCEOが、資産運用について説明してくれている。自身の失敗談も交えながら、「長期・積立・分散」という基本の「投資の思考法」を解説してくれるのでとてもわかりやすい。表面上のテクニックや財テクではなく、根底にあるお金・経済について学ぶことができるのが特によかった。
最終的には「これまで富裕層でないと利用できなかった資産運用サービスが、テクノロジーによって誰でも利用できるようになる」と論じていて、ウェルスナビの社会的意義に納得がいくものになっている。この本を読んでウェルスナビを応援したくなったし、ぜひウェルスナビを使って資産運用することを検討したい。
読書メモ
第1章 5つの失敗から学んだ投資の鉄則
- 銀行の特別待遇に舞い上がった
- 何に投資したか、覚えていない
- 「過去のリターン実績」で選んだ
- テーマ投信は過去の実績がよいものをパッケージ化している
- 過去のリターン実績がよいからといって、それが続くケースは多くない
- 銀行のブランドだけで判断した
- オススメされた株にそのまま投資した
- よく知らない企業に投資してしまった
- 「有名だから」と投資した
- 長期的な成長性を信じていながら、短期的な損失に耐えられずに株を売却してしまった
第2章 時間と世界を味方につける資産運用とは?
- 「長期・積立・分散」の資産運用
- 10年以上(できれば20年以上)の長期投資
- 毎月、一定の金額を投じる積立投資
- 世界中のさまざまな資産への分散投資
- r(資本のリターン) > g(経済成長率) by 『21世紀の資本』
第3章 日本の資産運用はガラパゴス化している
- 日本だけが「失われた20年」を経験し、そのせいで最初のステップである、国内での「長期・積立・分散」に挫折した
- ハイリターンはハイリスクと表裏一体
- 過去のパフォーマンスに目を奪われ、リスクについての説明を読み飛ばしてしまう
- 七面鳥の罠
第4章 日本人が知らなかった"正しい"資産運用
- "正しく"資産運用するための6つのステップ
- 資産運用の目標を立てる
- 老後のためならば、3000万から4000万あれば安心と言われている
- 最適な資産配分(ポートフォリオ)をつくる
- ある程度リスクを取れるなら、株式の割合を70~80%
- 具体的な銘柄を選定する
- どの企業や産業の株価が上がるのかを正確に予測するのはほとんど不可能
- 上場企業になるべく幅広く投資する
- 取引の前に、もう一度リスクを確認する
- 積立を設定する
- 一括と積立を組み合わせて「長期・積立・分散」の資産運用を行っている
- リバランスを着実に行う
- 資産運用の目標を立てる
第5章 人間の脳は資産運用に向いていない
- 直感があまりに強く、冷静に計算して行動しようという思考を妨げる
- 人間の脳は「損をすること」を極端に嫌う
- リーマン・ショックでは「何もしない」が正解だった
第6章 テクノロジーが実現する豊かな未来
第7章 お金から自由になったら何をしたいか
- 若いときは自己投資で可能性を広げる
- 働かなくても2年間やっていける蓄えをつくる
- 収入が増えても生活水準を上げすぎない
- 収入が一定額を超えると、幸福度は頭打ちになりかえって下げりうる