- 作者: 松浦正浩,コルシカ
- 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
- 発売日: 2018/12/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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動機
- 仕事でもプライベートでも交渉が全然だめだと思わされる出来事があった
- 交渉ということについてきちんと向き合ったことがなかったので、勉強したかった
感想
社会人として基本的なことを述べているのだと思うが、改めて「自分は全然できてなかったな」ということが実感できてとても勉強になった。
- 「人物」と「問題」を切り離す
- 感情的になった時点で交渉失敗
- 「立場」だけを注目すると、水掛け論になってしまう
- 背後にある相手の利害を探って、その利害を満足させてあげる
- 最悪の事態を想定する
という5つをこれから意識していきたい。特にすぐ感情的になりがちなので、相手の話にちゃんと耳を傾けて利害を探れるようになりたい。
交渉というとビジネスの場面をイメージしていたけど、プライベート含め人生あらゆるところに交渉は発生するのだと気づけた。またこれまで問題が起こったときには、「自分の時間が削られていやだな」という感情が少なからずあっと思う。
この本を通じて「交渉を上手くまとめれると、人生をより良い方向にコントロールできる」と実感したので、これから問題・話し合いがある際には交渉というゲームに楽しんで臨もうと思う。
読書メモ
第1章 交渉の心がまえ
- 交渉において自分が納得できるかどうか、自分の気持ちというのは重要ではない
- 「人物」と「問題」を切り離す
- 感情的になった時点で交渉失敗
- 自分の気持がどうであれ、いま解決すべき問題は何なのか?
- 最初に出てくる条件は交渉のきっかけでしかない
- これに対する「Yes or No」という単純な問題ではない
- お互いにハッピーになれるおとしどころを見つけることが、交渉の醍醐味
- 表面的な要求を「立場」、背後にある理由を「利害」と呼んで区別する
- 「立場」だけを注目すると、水掛け論になってしまう
- 立場を受け入れる、受け入れないで水掛け論に終始するより、相手の利害を探って、その利害を満足させてあげる
- 利害の「ズレ」を探る
- 「コレをするから、アレをしてほしい」という組み合わせ
- 問題を先延ばしにしてもいいことはない
- 徐々に増えていく機会費用のことも考えて、はやめに交渉をはじめるほうが、多くの場合には正解
第2章 BATNAという考え方
- BATNA
- Best Alternative to a Negotiated Agreement
- 交渉が決裂したときの、自分にとってベストの代替案
- 相見積もり
- 自分のBATNAと相手のBATNAにおとしどころが存在
- この幅のことを「合意可能領域」という
- おとしどころは「思い込みの外」にある
- think out of the box
第3章 多者間交渉のキホン
- まずは共通の認識をつくる
- それぞれの都合を最初に聞いてしまうと、リスク回避するため、ネガティブな意見ばかり出る
- まず誰も否定できない「総論賛成」をつくることが大事
- みんなのテンションを上げる必要がある
- リフレーミング
- ネガティブな意見をポジティブに言い換える
- モノは言いよう
- 話し合いの「地図」であるプロセスマップ
- それぞれのメンバーの「最優先は何か」を把握する
- それぞれが重視する利害が何かを認識して、おとしどころを事前に想定しておく
- 合意形成に「個人の思い込み」は必要ない
- 具体的なデータや根拠を意識的に確認する
第4章 すべての話し合いは交渉である
- 感情的になって「取り返しのつかない一言」を口にしないように
- お互いの意見の違いをポジティブに乗り越え、共通の目標に向かって問題を解いていく
- 世の中のモメゴトの多くが、立場の食い違いから始まる
- 交渉上手な人は、立場の争いになりそうなとき、はやい段階で「なぜ」を探り、利害に基づく問題解決へと移行させる
- 利害が多すぎるときには、優先順位をつける
- 最悪の事態を想定する
第5章 かけひきの正しい進め方
- 相手に自分のBATNAを知られてはいけない
- 交渉のいちばんの目的は、相手と自分の利害を満足させること
- 感情的になった時点で交渉は失敗
第6章 代表者同士の話し合い
- 人間というものは、まず最初に敵か味方かを見定めて、その後で思考を巡らせる
- 人間の本質的な弱点を認識し、敵の主張にオープンに耳を傾けようと意識的に務めることが、適切なおとしどころを見つける上では必要不可欠
- ベストよりベターを目指す
- 全員の同意は必ずしも必要ではない
- プライベートでもアジェンダを用意しよう
- 情報量が多くなってきたら一度可視化して整理する
- 付箋紙が役立つ
- みんなの意見をまとめ上げる「ファシリテーティブ・リーダシップ」も重要