massa142's blog

くり返す このポリリズム

「おとしどころの見つけ方」を読んだ

おとしどころの見つけ方 世界一やさしい交渉学入門

おとしどころの見つけ方 世界一やさしい交渉学入門

動機

  • 仕事でもプライベートでも交渉が全然だめだと思わされる出来事があった
  • 交渉ということについてきちんと向き合ったことがなかったので、勉強したかった

感想

社会人として基本的なことを述べているのだと思うが、改めて「自分は全然できてなかったな」ということが実感できてとても勉強になった。

  • 「人物」と「問題」を切り離す
  • 感情的になった時点で交渉失敗
  • 「立場」だけを注目すると、水掛け論になってしまう
  • 背後にある相手の利害を探って、その利害を満足させてあげる
  • 最悪の事態を想定する

という5つをこれから意識していきたい。特にすぐ感情的になりがちなので、相手の話にちゃんと耳を傾けて利害を探れるようになりたい。

交渉というとビジネスの場面をイメージしていたけど、プライベート含め人生あらゆるところに交渉は発生するのだと気づけた。またこれまで問題が起こったときには、「自分の時間が削られていやだな」という感情が少なからずあっと思う。

この本を通じて「交渉を上手くまとめれると、人生をより良い方向にコントロールできる」と実感したので、これから問題・話し合いがある際には交渉というゲームに楽しんで臨もうと思う。

読書メモ

第1章 交渉の心がまえ

  • 交渉において自分が納得できるかどうか、自分の気持ちというのは重要ではない
    • 「人物」と「問題」を切り離す
    • 感情的になった時点で交渉失敗
    • 自分の気持がどうであれ、いま解決すべき問題は何なのか?
  • 最初に出てくる条件は交渉のきっかけでしかない
    • これに対する「Yes or No」という単純な問題ではない
    • お互いにハッピーになれるおとしどころを見つけることが、交渉の醍醐味
  • 表面的な要求を「立場」、背後にある理由を「利害」と呼んで区別する
    • 「立場」だけを注目すると、水掛け論になってしまう
    • 立場を受け入れる、受け入れないで水掛け論に終始するより、相手の利害を探って、その利害を満足させてあげる
  • 利害の「ズレ」を探る
    • 「コレをするから、アレをしてほしい」という組み合わせ
  • 問題を先延ばしにしてもいいことはない
    • 徐々に増えていく機会費用のことも考えて、はやめに交渉をはじめるほうが、多くの場合には正解

第2章 BATNAという考え方

  • BATNA
    • Best Alternative to a Negotiated Agreement
    • 交渉が決裂したときの、自分にとってベストの代替案
    • 相見積もり
  • 自分のBATNAと相手のBATNAにおとしどころが存在
    • この幅のことを「合意可能領域」という
  • おとしどころは「思い込みの外」にある
    • think out of the box

第3章 多者間交渉のキホン

  • まずは共通の認識をつくる
    • それぞれの都合を最初に聞いてしまうと、リスク回避するため、ネガティブな意見ばかり出る
    • まず誰も否定できない「総論賛成」をつくることが大事
    • みんなのテンションを上げる必要がある
  • フレーミング
    • ネガティブな意見をポジティブに言い換える
    • モノは言いよう
  • 話し合いの「地図」であるプロセスマップ
  • それぞれのメンバーの「最優先は何か」を把握する
    • それぞれが重視する利害が何かを認識して、おとしどころを事前に想定しておく
  • 合意形成に「個人の思い込み」は必要ない
    • 具体的なデータや根拠を意識的に確認する

第4章 すべての話し合いは交渉である

  • 感情的になって「取り返しのつかない一言」を口にしないように
  • お互いの意見の違いをポジティブに乗り越え、共通の目標に向かって問題を解いていく
  • 世の中のモメゴトの多くが、立場の食い違いから始まる
  • 交渉上手な人は、立場の争いになりそうなとき、はやい段階で「なぜ」を探り、利害に基づく問題解決へと移行させる
  • 利害が多すぎるときには、優先順位をつける
  • 最悪の事態を想定する

第5章 かけひきの正しい進め方

  • 相手に自分のBATNAを知られてはいけない
  • 交渉のいちばんの目的は、相手と自分の利害を満足させること
  • 感情的になった時点で交渉は失敗

第6章 代表者同士の話し合い

  • 人間というものは、まず最初に敵か味方かを見定めて、その後で思考を巡らせる
  • 人間の本質的な弱点を認識し、敵の主張にオープンに耳を傾けようと意識的に務めることが、適切なおとしどころを見つける上では必要不可欠
  • ベストよりベターを目指す
    • 全員の同意は必ずしも必要ではない
  • プライベートでもアジェンダを用意しよう
  • 情報量が多くなってきたら一度可視化して整理する
    • 付箋紙が役立つ
  • みんなの意見をまとめ上げる「ファシリテーティブ・リーダシップ」も重要