THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
- 作者: 福田康隆
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2019/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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動機
- BtoB SaaSビジネスの理解を深めたい
- 知り合いのデザイナーが「UI/UXを話すうえでは、ビジネスをちゃんと理解しないといけない」と言ってオススメしていた
感想
SQUEEZEで開発しているsuitebookはBtoB SaaSであり、前職のアライドでも主にBtoBtoC SaaSのプロダクト開発に関わっていたけど、自分は営業の経験はないしどちらかというとこの手の話に苦手意識があった。
技術だけじゃなくビジネスのことも勉強しようと思うようになってこの本を読んでみたけど、聞いたことあるけどよくわからない言葉や概念を整理できて、営業/セールスに対する理解が深まってよかった。
前職の人が書いたSaaS営業についてのnoteもこの本を読む前だと「何言ってるかわからん」状態だったと思うけど、いまでは「ふむふむなるほど」と理解できていてよい。
次はこの本のなかでも取り上げられているカスタマーサクセスについてもうちょっと勉強したいから、カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則 を読んでみようと思う。
読書メモ
第2章 営業のプロセス管理
- マーケティング: 市場からリードを獲得する
- インサイドセールス: リードを商談化する
- フィールドセールス: 商談から受注する
- アウトバウンド インサイドセールス: ターゲットとする企業や業種から商談を作る
- カスタマーサクセスマネージャー: 受注した顧客のリテンション
測定できないものは管理できない
- 各プロセスを担う部門のパフォーマンスを評価する中間指標を設定し、どこがボトルネックなのかを把握し、すぐに対策が打てる
第3章 「ザ・モデル」のその先へ
新規リードはいつか頭打ちになる
- 増えていく商談に至らないリード、失注、未フォローの既存顧客をリサイクルさせる流れを作る
第5章 分業の副作用
分業から共業へ
- 人間はグループに分けられたとたんに敵対しやすい
- 飲み会ではなく、共同で作業をすることによって達成可能な共通の目標が必要
第6章 レベニューモデル
SaaSの利点は製品・サービスそのものが顧客接点になること
- ユーザーの活用状況がトラッキングできるため、顧客の解約リスクなどを検知するといったヘルスチェックにも活用できる
- 顧客ステージの設計
第7章 マーケティング
- オーケストラの指揮者のように施策をオーガナイズする
- マーケティングコミュニケーションの目的は、見込客を次のステージに進めること
第8章 インサイドセールス
調節弁としての機能
- 営業が持っている商談が多い時は、確度の高い案件に絞って渡してほしい
- 営業が持っている商談が少ない時は、多少柔らかくてもいいから早めに営業に渡してほしい
第9章 営業(フィールドセールス)
「商談」というステージの中は、さらに細分化してフェーズ管理を行い、パイプラインやフォーキャスト(予測)の管理を行う
- フェーズ1: リード以上商談未満
- フェーズ2: ビジネス課題の認識
- フェーズ3: 評価と選定
- フェーズ4: 最終交渉と意思決定
- フェーズ5: 稟議決済プロセス
第10章 カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは会社の文化
単に購入後も顧客をフォローするというだけであれば、既存顧客担当営業やカスタマーサポートと変わりはない。ここでもマーケティングや営業の章で説明したように、顧客の成功という「ステージ」を定義し、今、顧客がどのステージにいるかを計測、判定し、どのようなステージ変遷を経て導いていくかを考えなければならない